越後妻有里山現代美術館MonETでは、今期より新たな取組として、連続企画展を開催します。2023年度は、4名のゲストキュレーターを迎え、4つの展覧会を行います。
連続企画展2023概要
Vol.1 7月1日(土)~8月27日(日)
「マテリアルショップカタルシスの岸辺 十日町店 &『死蔵データグランプリ2022-2023』記録展」
作家:カタルシスの岸辺
ゲストキュレーター:椹木野衣(美術評論家)
Vol.2 9月9日(土)~11月5日(日)
「版画報、道が動く」
作家:松元悠
ゲストキュレーター:保坂健二朗(滋賀県立美術館 ディレクター(館長) )
Vol.3 11月18日(土)~12月24日(日)
「続・並行小舟唄 翠のうつわ」
作家:竹﨑和征+西村有
ゲストキュレーター:塚本麻莉(高知県立美術館主任学芸員)
Vol.4 2024年1月13日(土)~3月10日(日)
作家:田中藍衣
ゲストキュレーター:檜山真有(キュレーター/リクルートアートセンター)
大地の芸術祭は、美術を契機に地域を活性化すべく活動を行ってきました。更なる地域に根ざした芸術祭にしていくため、地域と芸術の新しい可能性を探り、未来を担う作家と出会い、新たな協働を生み出していきます。越後妻有里山現代美術館MonETでは、ゲストキュレーターが広く今後の美術をひらいていくアーティストを選び、2か月ごとに個展を行います。2023年から長期にわたる連続企画展シリーズとして企画・開催を計画しています。
北川フラム(大地の芸術祭総合ディレクター)
香川在住の竹﨑和征と、神奈川在住の西村有。本展では、ふたりの画家による共同制作プロジェクト「並行小舟唄(ならびゆくこぶねうた)」の共作絵画をご紹介します。
普段は個々人で活動する竹﨑と西村は、2017年から不定期での共同制作をはじめました。カンヴァスの左右に立って交互に描いたり、作品を互いの拠点へ郵送して筆を入れ合ったり。相手が繰り出す予想外の一手を楽しみながら、時に大胆に、時に補い合うようにして、並行小舟唄の制作は進められます。やがて画面に立ち現れる色やかたちは、画家たちの記憶が溶け合ったと思えるほどに一体的で、絵筆を介した対話が成立したことを物語ります。並んで海をゆく二艘の小舟――そうしたイメージを呼び起こすプロジェクト名のとおり、個性やキャリアは違っても、カンヴァスに向かうふたりの立場に上下はありません。対等な協働がもたらした作品は、あらゆる場所に不均衡や不平等がひそむ社会において、共につくることの喜びを、思い出させてくれるでしょう。20年に東京で行われた「並行小舟唄展」の続編にあたる本展は、未公開作品をはじめ、十日町の風景から着想した新作を中心に構成されます。展覧会名の「翠のうつわ」は、夏の十日町の田園や山野が、冬には雪を受けとめる器になることを意味しています。画家たちの伸びやかな協働が生み出した作品を、ぜひこの機会にお楽しみください。
【ゲストキュレーター】塚本麻莉(高知県立美術館主任学芸員)
【会期】11月18日(土)~12月24日(日)火水定休 10:00~17:00(最終入館16:30)
【料金】個別鑑賞券(一般1,200円/小中600円)
協力:MISAKO & ROSEN、Crèvecœur
日時:11月18日(土)13:00〜16:00
場所:越後妻有里山現代美術館 MonET
参加費:美術館入館料に含む
竹﨑さんと西村さんが会場にふらっと滞在します。展覧会や作品制作にまつわる質問がある方はもちろん、この機会に作家と話してみたい!という方は、お気軽にMonETまで遊びにいらしてください。
作家プロフィール
竹﨑和征+西村有(たけざきかずゆき+にしむらゆう)
竹﨑は1976年高知生まれ、高知大学教育学部卒業。西村は1982年神奈川生まれ、多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業。2017年、高知のアーティスト・イン・レジデンス事業「現代地方譚5 −想像の葦−」に西村が参加したことをきっかけに、絵画の共同制作を開始。20年に「並行小舟唄展」(KAYOKOYUKI・東京)を行う。竹﨑の主な個展に「ARTIST FOCUS #01竹﨑和征 雨が降って晴れた日」(2020、高知県立美術館)、西村の主な個展に「アペルト 09 西村有 paragraph」(2018、金沢21世紀美術館)などがある。
日時 |
Vol.3 11月18日(土)~12月24日(日) 各10:00-17:00(最終入館16:30) |
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場所 |
越後妻有里山現代美術館 MonET |
料金 | 一般1,200円/小中600円 ※料金には、越後妻有里山現代美術館 MonET常設展示と企画展示鑑賞料含む。 |