7月22日にリニューアルオープンを迎えるMonET。その最初の企画展として、森山大道が「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2003」に訪れ、まつだい「農舞台」のこけら落としとして上映された「越後妻有版『真実のリア王』」(作:クリスティン・バスティアン)の舞台と、その背景にある里山を撮影した写真を展示します。森山大道の写真としては珍しく、カラーの里山の風景写真と白黒の舞台写真との構成で成り立っています。
【10/31更新】
本企画展は年末までの公開延長が決定いたしました。
この間、越後妻有の里山も地震、災害、農業政策の転換に見舞われ、さらに高齢化に拍車がかかり、2004年森山大道の『彼岸は廻る―越後妻有版「真実のリア王」写真記録集』に登場した老人たちの大半は、「彼岸」へと旅立っております。一方、里山の風景や花々、農業の姿は変わらずに美しく、ここでは時間が止まったように永遠のたたずまいを見せております。
写真集は1人のアーティスト(クリスティアン・バスティアンス)の思いと作品、妻有のお年寄りたちの楽し気な舞台、里山の風景の数々で構成されていますが、虚と実を往復する舞台の白黒写真と色彩豊かな里山の風景のカラー写真との対比は、見る者を圧倒します。さらにその写真が越後妻有里山現代美術館の大空間にあったとき、きっと人々は里山へ“思索の旅”を試みるに違いありません。
森山大道
1938年大阪府池田市生まれ。デザイナーから転身し、岩宮武二、細江英公の助手を経て、1964年にフリーの写真家として活動を始める。1967年『カメラ毎日』に掲載した「にっぽん劇場」などのシリーズで日本写真批評家協会新人賞を受賞。
近年では、サンフランシスコ近代美術館(1999年・メトロポリタン美術館、ジャパンソサイエティー(ニューヨーク)巡回)、国立国際美術館(2011年)、テートモダン(ロンドン)で行われたウィリアム・クラインとの合同展(2012~13年)他、国内外で大規模な展覧会が開催され、国際写真センター(ニューヨーク)Infinity Award功労賞を受賞(2012年)、フランス政府よりレジオンドヌール勲章シュバリエを受勲(2018年)、ハッセルブラッド国際写真賞(2019年)を受賞するなど世界的に高い評価を受けている。
越後妻有里山現代美術館 MonET
2003年十日町ステージ 「越後妻有交流館・キナーレ」として原広司+アトリエΦ建築研究所によって同建築が、2012年に越後妻有里山現代美術館[キナーレ]として生まれ変わり、2021年に再び改修。越後妻有里山現代美術館 MonETに改称し、常設作品を大きく入替え、さらなるリニューアルオープンを迎えます。
日時 | 2021年7月22日(木祝)~年末まで(※延長公開決定)10:00〜17:00(最終入館16:30) |
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場所 |
越後妻有里山現代美術館 MonET(新潟県十日町市本町6-1-71-2) |
料金 | 一般1000円、小中学生500円(常設展含む) |