観光 / 越後妻有を巡る
大地の芸術祭は、3年に1度のトリエンナーレだけでなく、季節にあわせて通年で開催されています。越後妻有の本番は冬。圧倒的な雪とともに生きる、越後妻有の冬ならではの楽しみ方を徹底解説! 雪国の幻想的な世界を体感してみてください。
テキスト・編集:アソビュー
04 February 2021
大地の芸術祭は雪国の真っ白なキャンバスで、見て、遊んで、食べて感じる3年に1度の芸術祭です。その中のプログラムで開催するのが「雪あそび博覧会 2021」。こたつが乗り物になって遊べたり、雪上での食体験や雪板遊びをしたりと、家族で楽しめる博覧会です。雪とアートのコラボや雪国ならではの体験ができるので、会場別にどんな作品があるのかをご紹介します。
■場所・開催日時
越後妻有里山現代美術館[キナーレ]野外会場
・2021年1月23日(土)~3月14日(日) 水曜休館
・平日 10:00〜16:00(最終入館15:30)
・土日 10:00〜17:00(最終入館16:30)
まつだい「農舞台」野外会場
・2021年2月20(土)、21(日)、27(土)、28(日)、3月6(土)、7(日)
・10:00~16:00(最終入館15:30)
■料金
越後妻有2021冬SNOWART共通パスポート提示で無料
<個別料金>
越後妻有里山現代美術館[キナーレ]会場
・一般800円、小中学生400円
※チンコロづくり、またはおもちバー体験1回分付
まつだい「農舞台」会場
・大人500円 小中学生300円 幼児無料
※2会場とも鑑賞されるお客様は、チケット半券提示で一般200円割引
※共通パスポートにはチンコロづくり、おもちバー体験は含まれません
「こたつカー近代美術館」は2017年度の冬に登場し、シリーズとなった人気作品。こたつの中に自転車が入っており、電気を使わずとも温かくなれる動くこたつです。
「キナーレをほんやら洞に見立てる」は小正月の鳥追いや、伝統行事の一環で各集落でつくられる”ほんやら洞”(※かまくらのこと)をモチーフにした雪像を作る体験ができます。
“ほんやら洞”は江戸時代に鈴木牧之によって雪国の生活を書いた『北越雪譜(ほくえつせっぷ)』にも登場し、”ほんやら洞”の中に神様が祀られている様子が描かれていました。そこから作家は、キナーレ全体をほんやら洞に見立て、池部分に神棚を設置します。
「雪板」はミニスノーボードのようなもので、バランスをとりながら雪を滑り降りて遊びます。鞍掛さんデザインの板は、「脱皮する家」をモチーフに彫刻がされたもので、独特の世界観が特徴的。鞍掛純一は「脱皮する家」や「はなしるべ」など、日本大学芸術学部の生徒とともに芸術祭に2006年より通年で関わる作家です。
十日町の縁起菓子「チンコロ」づくりのワークショップを開催! チンコロとは、子犬などをかたどった小さなシンコ(新粉)細工の縁起菓子のこと。十日町市の年始行事「節季市」の日に、魔よけの縁起物として市場や街中の各所で売られています。乾燥するとひび割れてしまいますが、ひび割れの数だけ幸せになれるともいわれています。
作家のYORIKOは、2016年の夏の「水あそび博覧会」の参加からはじまり、2018年のトリエンナーレ時にキナーレで開催した「方丈記私記」展に参加。地元農家や菓子職人とコラボした作品「越後妻有コラボ甘味屋台」を制作しました。恒久作品となり、夏にはジャムを作り販売も行いました。
【チンコロづくりワークショップ詳細】
開催日:会期中の土日のみ
時間:11:00~15:00
料金:一律200円
※予約不要(席が空いていない場合は少しお待ちいただく場合があります。)
まるでこたつの中にいるかのような体験ができる、岡藤石作の「大きなこたつの下で」。子どもの頃、1度はこたつの下に潜ったことがある方も多いのではないでしょうか。人よりも大きいダイナミックなこたつの中で、暖かくて懐かしい雰囲気を体験しましょう。
作家の岡藤石は、大地の芸術祭には2018年「方丈記私記」展への参加が初めてです。古くて新しい建築をコンセプトにした作品が人気。
野外では炭火でじっくり焼いたお餅が食べられる「おもちBar」があります! 何種類もの味付けを用意し、地元おすすめの食べ方で楽しめるので、ぜひアツアツのお餅をこだわりの食べ方でいただいてみてください。
【おもちBar詳細】
開催日:会期中の土日のみ
時間:11:00~15:00
料金:1回200円
こちらは体長10メートルのマキオ巨人が様々なパフォーマンスで楽しませてくれる、磯崎道佳作の「マキオ巨人と雪上散歩(仮)」。来場者から集めた手紙付きのパラシュートをはきだすパフォーマンスや、イベント後半にはペッチャンコになったマキオ巨人が見られるかもしれません。ユーモアあふれるマキオ巨人から目が離せない!
冬に木を切り倒し、そりで運び出した習慣をモチーフにしたそりに乗って遊べる「山ぞりまつり」。冬プログラムに毎回登場し、地元のお父さんたちと一緒に楽しむ作品です。
作家の堀川紀夫は個人及び「雪アート・新潟ユニット」という名で、2000年から大地の芸術祭に参加している新潟県出身の作家。
作家の案山子隊が小さい頃にあったさまざまな冬の遊びを体験できます。わらから縄をつくる縄ない体験や、さまざまな素材のソリで滑れるスノーアクティビティ、凧作りなど家族で楽しめる要素が満載。
また米粉を使った生地で野沢菜やあんこなどを包んで蒸す新潟の郷土料理「あんぼ」を、直火で焼き食べることができます。新潟ならではの空間で、絶品郷土料理を楽しんでください。
秋に登場した「米偶の親子」の冬バージョンが登場。元こへび隊で芸術祭を支えてきた作家・松本勇馬がつくる巨大な藁アートです。
大地の芸術祭の里では、雪と光の幻想的な世界を体感できるイベント「越後妻有2021冬 SNOWART」が開催中です。「雪あそび博覧会」キナーレ・農舞台や野外アートなど、雪とアートがコラボした作品が見られます。
その中でも2021年3月6日(土)から始まる「越後妻有 雪花火/Gift for Frozen Village 2021」は、広大な雪原に鮮やかな光の花畑が幻想的に広がる空間を体感できます。夜空には冬の花火ではひと際大きい三尺玉や、ミュージックスターマインが春を先取りする大輪の花を届けてくれます。
【開催日時】
・2021年3月6日(土)
・高橋匡太「Gift for Frozen Village 2021」開場 16:30~
・雪花火打上:18:30~数分間
【場所】
あてま高原リゾートベルナティオ(新潟県十日町市珠川)
【料金】
<完全オンライン予約制>一般2,000円、小中学生1,000円
※1月25日から、新潟県民向け電子チケット販売中
※花火の打ち上げが中止となった場合でも払い戻しはいたしません
2021年1月23日(土)~3月14日(日)に開催する大地の芸術祭の里「越後妻有2021冬SNOWART」。イベントで見学できる各美術館の鑑賞券がセットになったお得な共通パスポートを販売中!さらに今回は越後妻有エリア内(十日町市・津南町)の対象飲食店・温浴施設で使える500円クーポン×2枚付き!
各美術館をすべて周ると一般料金で4,000円以上になってしまうので、500円オフクーポン×2枚付きのたった2,000円で周れるこの共通パスポートをぜひ、ご利用ください!
【越後妻有2021冬SNOWARTクーポン付き共通パスポート詳細】
・料金 :一般2,000円、小中学生500円
・有効期限:2021年1月23日(土)~3月14日(日)
・販売期間:2021年3月14日(日)まで
・備考 :全作品と関連施設を鑑賞可(2021年1月23日~3月14日)
※関連施設は1回のみ入館可
※「雪あそび博覧会」(キナーレと農舞台野外会場)は会期中何度でも入場可
※一般パスポートには、妻有地域の飲食店・温泉で使えるクーポン(500円×2枚)付き
※本券1枚につきお一人様に限り有効です
photo by NAKAMURA Osamu, YANAGI Ayumi
最新ニュースやイベント情報、越後妻有の四季の様子、公式メディア「美術は大地から」の更新情報などを大地の芸術祭公式SNSアカウントで発信しています。