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「また来年」。7年目の雪見御膳2020

20 April 2020

この冬も例年通りスタートした雪見御膳。
年明けには12集落より参加の意向をいただき、1月末にはEAT&ART TARO(アーティスト)さんを講師に迎えた勉強会を開催。40名ほどが集まって大変盛り上がりました。2月初めには東京開催のサポーター会議にて雪見御膳のサポーターを募集し、2月半ばから活動に入りました。

振り返ればこの頃から新型コロナウィルスの報道が流れ、最終的にはいつもの年とは違った結果に向かっていきました。

1/27勉強会の様子

準備活動@猿倉集落

今年は2月にもオフィシャルツアーバスが走り、2/15.16.22.23の4回は雪見御膳を開催。合計97名のお客様をお迎えしました。

2/15(土)のトップバッターは、まつだい郷土資料館を会場とした松代地区のお母さんたち。このツアーにはプレスも参加し、SNS等で発信して貰い、翌週のお申込みが直前まで増えました。松代の御膳には、焼豆腐を乗せた松代の郷土料理「いちょっぱ汁」や棒鱈煮、お花の形に盛り付けられた漬物や手作り大福などが並びました。松代恒例の昔遊び体験「宝引き(ほうびき)」の先生の中には90代の方も! いろいろな心配も笑顔のお母さんたちに救われました。

2/22(土)の回は、昨年から参加してくれている松之山下川手集落の雪見御膳。かつては隣の大荒戸集落から出た石油で財を成した、『屋敷』という屋号の空き家に薪ストーブを設置したりと会場づくりから始まります。ここでの雪国体験は、愉快で芸達者なお父さんたちが山で調達した黒文字の枝での箸置きづくり、その黒文字の枝を煮出したお茶のもてなし、そして雪椿の葉っぱでの葉笛体験。さらに、昔この家の周りでみんなが摘んで食べたという天然小豆(のらごあずき)でこしらえたお汁粉も。一年に一度だけ、空き家が御膳会場に生まれ変わります。

2/16(日)、2/23(日)は同じ郷土資料館を会場に、料理は農舞台の里山食堂で用意し、松代地区のお母さんたちとお迎えしました。献立もいちょっぱ汁、鮭の柚庵焼き、干し柿とカキノモトを加えた紅白なます、うち豆と酒粕入り煮菜、南瓜羊羹小豆煮など、各集落の過去の献立を勉強しながら用意しました。特に23日は35名もお迎えし、会場は大盛り上がり。

今となっては夢の時間。また来年に。

雪花火本番に合わせた2/29(土)、3/1(日)実施予定だった8集落では、直前まで準備を進めておりましたが、新型コロナウィルス感染拡大の影響で中止が決定。今回の実施は見送りになりました。8集落のみなさんにはご心配いただきながらも最後まで準備していただきました。

 

その後、実施できなくなってしまった地区・集落を訪ねました。

「本当だったら今日だったのよね」と言いながら、準備済みだった御膳をそのまま片付けたり、調達した食材や使おうとした保存食を分け合ったり、買い取ったり、せっかくだからと調理して食べたりとそれぞれにしてくださいました。

「また来年ね」
「今年決めたメニュー、来年もこれでいきましょう。どうかみなさんそれまで自分の身体は自分で健康に」
「一年かけて食材用意していたから、今うちは毎日ワラビにぜんまいよ」
「来年どうなっているかわからないけれど、みんなでできる時はやるから」
「もう御膳は(個人宅に戻さず雪見御膳用に)集会所に保管することにしたから笑」

本当にありがたく、私たちも元気をいただいて帰りました。

今年もたくさんの方に雪見御膳にご協力いただきました。
本当にありがとうございました。

また来年、越後妻有の雪見御膳でおもてなしできますように。春の山で採れた山菜の保存から、もうお母さんたちの雪見御膳はスタートしています。

食チームリーダー・まつだい「農舞台」担当 飛田晶子
(NPO法人越後妻有里山協働機構)

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