旧ソ連の公園にしばしば置かれていた衛星と宇宙ロケットの形の遊具を、東京電力信濃川発電所連絡水槽に制作。サイズは一般の遊具より大きく、溶けかかったように歪んだ形は、それが普通の公園でないことを意味する。そこではユーリー・ガガーリンの宇宙飛行以来の旧ソ連共通の夢だった「宇宙」のイメージが否定され、ソ連的ユートピアに終焉が訪れたことが示される。ロシア兵とウクライナの住民は、子どもの頃、両者ともこれと同じような遊具で遊んでいたはずだと作家は語る。 この公園は同時に、空爆で破壊されてしまったが、かつて作家の娘がよく遊んでいたキーウの公園のイメージにも重ねられている。宇宙ロケットは、現在ウクライナに発射されているロシアのミサイルをも想起させ、離れた場所からしか見ることができない「入ることのできない公園」としての本作は、失われた幸福な空間、過ぎ去った幼年時代を想起させる場となった。(現在の展示は、東京電力信濃川発電所連絡水槽から移設したものとなります)
キュレーター:鴻野わか菜
設計:利光収、田尾玄秀、柳大祐
作品番号 | T469 |
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制作年 | 2024 |
時間 | 10:00-17:00(最終入館16:30) ※冬季は営業時間を短縮する可能性があります |
料金 | [MonET入館料] 常設展一般1,000円、小中500円 企画展(常設展示含む)一般1,200円、小中600円 ※期間によっては作品鑑賞パスポートや共通チケットを販売 |
休館 | 2025/4/26-11/9(祝日を除く火水定休) |
エリア | 十日町 |
集落 | MonET |
マップコード | 140181258*11 |
公開期間 | 通年公開(祝日を除く火水定休) |
場所 | 新潟県十日町市本町6-1,71-2 |