2015年、赤倉集落での滞在中の経験や集落の人々との出会いをもとに本作は制作された。展示場所がかってこのコミュニティの中心だった小学校であることから、作家は、バチカン宮殿にあるルネサンス期の画家ラファエロによる有名なフレスコ画(アテネの学堂)にヒントを得て、古代ギリシャの哲学者の代わりに、赤倉集落のさまざまな時代に生きた人々を描いている。山地の集落の自然環境や生活様式を体験した作家は、赤倉という集落の名前にちなんだ赤い色調で描くことにより、コミュニティのアイデンティティを反映させた。さらに、作家が集落の人々に書いた手紙は、短い映像作品にまとめられた。その手紙は、地域の人々にインタビューをして集めたコミュニティや各家族の物語と作家自身の人生を織り交ぜて書いたもので、集落の人たちの音読する声がナレーションとして使用されている。
2022年には、まるで2015年に制作された絵と双子のような赤い色彩で描かれた絵画が完成。その絵は、世界的なパンデミックの最中だった2021年、作家の故郷であるタイのチェンマイにて、同地の人々や風景を中心に描かれた。2015年の絵が展示された半円型のオブジェの裏側に設置され、チェンマイと赤倉を行き来するかのような空間が体育館に生まれた。
そして2024年、小学校の校庭の桜の木の下に、2015年に設置した赤倉の人々を描いた絵と2022年に展示されたチェンマイの人々を描いた絵(複製)を置き換えて展示した。作家にとって本作の制作は、これまでの人生について、アーティストであることの意味についてなど、自分自身を見つめ直す機会になった。2021年に制作した原作はチェンマイのスタジオに設置され、赤倉集落と作家の人生とをつないでいる。
素材:ミクストメディア
協費:ホルベイン画材株式会社
作品番号 | T321 |
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制作年 | 2015 2022 2024 |
時間 | 10:00~17:00(10・11月は16:00まで) |
料金 | 一般600円、小中学生300円 (期間によっては作品鑑賞パスポートや共通チケットを販売) |
休館 | 祝日を除く火水定休、冬季 |
エリア | 十日町 |
集落 | 赤倉 |
マップコード | 140039815*47 |
公開期間 | 不定期開館 |
場所 | 十日町市戊301(旧赤倉小学校) |