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かつて地区唯一の雑貨店であったこの小さな店舗空間は、人びとが集まり、お茶飲みをする憩いの場でもあった。壁にかかる文字は下布川地区の人びとの記憶から掘り起こした言葉。昔の暮らし、生活習慣、自然への思いなどがこの地域の方言で板に刻み込まれた。室内中央の船のひとつは蓄積された時間をかたちにしたオブジェを積む。型取り使用後に放置された石膏の破片を積むもう一艘からは、隠されたマイクを通し村の人びとのおしゃべりが聞こえてくる。
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