このインスタレーションは、ゆっくり回転する斜めに傾いた円形の鏡から成る。鏡と垂直に立てられた4本の照明の白い光が反射し、周辺の民家や訪問客を照らす。交差するスチール・ケーブルでできた枠は白い蛍光灯で縁取られ、インスタレーションの外部と回転する鏡の間にある緊張を表現している。4本の照明が放つ光をこの枠が調節している。「タンブール」の蛍光灯の線は、正面の駅を照らす蛍光灯に重なる。訪問客は、分断された自分の姿を鏡に見る。夕暮れ時がもっとも理想的だ。帰国する前日の夜、「タンブール」撮影中、正面の家に住む子どもが、インスタレーションにゆっくりと近づいてくるのを観察した。光に照らされるのを楽しんでいるようだった。家に帰ったと思ったら、子どもたちはすぐ戻ってきて、また光と戯れ始めた。
作品番号 | T063 |
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制作年 | 2003 |
エリア | 十日町 |
集落 | 市街地 |