(こもる壺・はじける壺)薪の窯で焼き締められた信楽の壺は、口が裂けたり、えぐれたり……。作者の澤清嗣は、山から掘ってきた、長石や珪石などが混じった粗い土を使ってロクロで成形したあと、あえて壺の口を引き裂いたり、ちぎったり、捻り上げたりする。果ては、焼成中に棒で突き破ることもある。土がもつ、それを素材としたやきものがもつ、プリミティヴなエネルギーが豪快にほとばしる作品群である。(風呂)湯船は、澤が壺などに使っている信楽の山土に、別の細かい土を混ぜて成形し、これにふだんは決して用いない緑釉を掛けて焼成した。「大っきいうえ、肉厚やろ。乾燥に、丸まる1ヵ月はかかったでぇ。もう間に合わん思うたわ」と、設営に駆けつけた澤が胸をなでおろした。床と腰周りのタイル代わりには、信楽の登窯で繰り返し、繰り返し、何度となく焔をあびた棚板が使われた。澤は、その棚板をもう一度、自らの登窯で焼成した。この渋い、複雑なる窯変とのコントラストの妙を表現した、そらまめ形と色の湯船には、「ワッ、このお風呂に入ってみたい!」という喚声が絶えなかった。
作品番号 | T121 |
---|---|
制作年 | 2006 |
時間 | [4/27-5/6]11:00-15:00※ランチ営業のみ [7/13-11/10]11:00-16:00 |
料金 | 個別鑑賞券(うぶすなの家入館料)一般400円、小中200円 ※期間によっては作品鑑賞パスポートや共通チケットを販売 |
休館 | 祝日を除く火水定休、冬季 |
エリア | 十日町 |
集落 | 願入 |
マップコード | 140429062*58 |
公開期間 | 2024/4/27-5/6, 7/13-11/10(祝日を除く火水定休) |
場所 | 新潟県十日町市東下組3110 |