場所にはそれぞれの性格があり、接し方についてのマニュアルを備えている。マニュアルに従えばそこに順応できる。競技場でその場以外のことを期待できようか?地下鉄では?旅先では?南極は何を与えてくれるか?しかし、それぞれの独立した場が相互に衝突するとき、シナリオが生まれる。デパートから街路への繋がりのような衝突ではなく、砂漠でヒッチハイクをするような衝突だ。このような多層的な空間ではマニュアルは通用しない。そこではマニュアルなしで銀行が機能し。マニュアルなしでスペースシャトルが発射され、核兵器の時限爆弾がマニュアルなしで取り外される。水泳プールで物々交換がなされ、道端に誰かのリビングルームが出現する。工場の中に広場ができ、エスキモーの家の中に田園が作られる。砂漠のオアシスのように、あちこちに無数の「可能な場所」を発見することができるだろう。
作品番号 | T061 |
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制作年 | 2003 |
エリア | 十日町 |
集落 | 市街地 |