作品について

私は、アーティスト蔡國強の仕事を長く崇拝しており、いつか一緒に仕事をしたいと強く思っていた。その蔡が私に、まだ訪れたことのない日本に行き、普通ではない美術館でサイトスペシフィックな作品をつくる機会をくれようとしていることを知った。私はこの芸術祭そのものへの参加にも心ひかれた。それはどこか無血文化革命のように思えた。ひとつの地域が、非常に多様な分野の人々によってつくられる仮設・常設のインスタレーションを使って、これまにないやり方で、文化的な人々の生活に衝撃を与える機会を提供していた。ボランティアの人々の助けによって、本国で可能なものよりもずっと大きなものをつくることができ、スタジオでの私の実践は広がった。だから私はこの芸術祭に参加できたことを、非常に名誉に思う。それは私の仕事のコンセプトを広げてくれた。