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集落には御地蔵堂がない。作家は御霊や先祖を休ませる場所をつくろうと考えた。野外展示では、壊れた家の軒下にあった、家の記憶を残す角材で霊木が立てられた。作家は石、小枝で先祖を呼ぶアンテナをつくって花を植えた。テーマ館には、野外に留まった先祖を屋敷の中に呼び込む霊木が立てられた。松葉を床一面に敷きつめて現世が表現され、来世と現世をひとつに結ぶ霊場となった。松葉の上を歩く音は現生と来世の会話である。
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