ここは、かつては金物店でした。金物店といっても、生活に欠かせない日常雑貨などもおいていました。店は大正時代に創業以来80年近く続いていましたが、2年前に閉じられました。かつてここは町の中心で、にぎやかな商店街があり、この金物店にも人々が訪れ、活気に溢れた会話が交わされたものでした。この立派な木造3階建て建築も当時としては画期的で、松代町のなかでも人目を引く存在だったのです。わたしたちは、この店に残されたモノたちを使って、当時の生活を再現したいと考えました。あたかもこの店に残ったモノたち自身が、当時の人々の会話を再びこの場所で繰り広げるような賑わいと、集められたコトバが伝える松代町の歴史や伝統までも表現したいと願い、すべてのモノたちに生命を吹き込む意味を込めて真っ白にペイントを施しました。
作品番号 | D084 |
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制作年 | 2003 |
エリア | 松代 |