Photo by ANZAÏ

作品情報

作品について

「絵を描く楽しさをお祝いの場に提供できないか。幸福感の共有です。そこで閃いたのが、お祝いの『うれしい顔』の似顔絵を描かせてもらうことでした」(「お祝い隊」チラシより)現代社会のもっとも深刻な問題は、おそらく他者との相互的な関係の希薄さと、それに伴うアイデンティティの成り立ちにくさにあると思われます。教育系の大学ゼミが越後妻有アートトリエンナーレに参加する意義は、少なくともこのような問題を共有することから始まっていたのではないでしょうか。滋賀大学が試みた「お祝い隊」の活動は、自分たちの身の丈の範囲で、ともかく何らかのかかわりを持つことだけをその出発点にしたものでした。さまざまな障害が起きつつも、このような「かかわり」にかかわるという私たちのもくろみは、記憶や言葉を忘れても日常的な行為までは忘れないような、身体の記憶として、今も残っているのです。

作品情報

作品番号 D091
制作年 2003
エリア 松代
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