BankART妻有は、築100年の農家を建築家のみかんぐみや美術作家たちとともに小さなアートスペースにリノベーションして、2006年にオープン。これまでアーティストが滞在して制作した作品も少しずつ増え、18年が経ち46組のアーティストが関わっている。
この間、地震の影響で家が傾いたり、雪の影響で壁や屋根や水まわりが破損したり、それに伴う雨漏りなど、その都度応急措置や補修を重ねてきたが、建物全体としては確実に老朽化してきている。そこで「創造的修復」をコンセプトに、最初のリノベーションに関わったみかんぐみ曽我部昌史と神奈川大学建築学部の学生の方たちとともに、大改修ではなく、創造的な家の延命作業を施した。また「創造的修復」のコンセプトのもと、新しく淺井裕介や川俣正の作品を家の中に迎え入れた。
加えて、今回は写真家の橋本貴雄の「交信」を庭に立つ納屋にて公開。かつては70世帯以上が暮らしていた桐山集落は現在3世帯のみが生活。そのうちの1世帯が、昨年春に桐山集落の空き家に引っ越してきた橋本氏であり、桐山での1年間の生活を通して撮影してきた写真と、移住した家に残されていた写真を用いたインスタレーションを現地で展示する。
■BankART妻有2024「創造的修復と交信」
家を延命させる、創造的な補修を試みる
2005年に築100年の農家を購入し、建築チーム「みかんぐみ」や作家たちとともに小さなアートスペースにリノベーション。横浜を拠点に活動するBankARTが手がけるこの「桐山の家」は、地震や雪の影響で年々老朽化が進んでいる。そうした状況から「大改修ではなく、創造的な家の延命作業をしたい」と、“創造的補修 ”を追求していくという。また今回は庭の納屋にて、2023年から桐山に住む写真家・橋本貴雄の作品を展示。会期中にはワークショップやトークイベントなども企画している。
参加作家|橋本貴雄、田中信太郎、PHスタジオ、みかんぐみ+神奈川大学曽我部・吉岡研究室、松本秋則+松本倫子、池田拓馬、木村崇人、白井美穂、自転車部(KOSUGE1-16)、牛島達治、あいかわさとうかねこ、ヤング荘、野老朝雄、熊沢桂子、進藤 環、片岡純也+岩竹理恵、山下拓也、牛島智子、淺井裕介、三浦かおり、堀川紀夫、村田峰紀、磯崎道佳、水口鉄人、中谷ミチコ、藤本 涼、幸田千依、櫻井かえで、東野哲史、吉川陽一郎、中原浩大、川俣正、「BankART Butterfly Dream」、開発好明、原口典之、村田真、丸山純子、矢内原充志(スタジオニブロール)、和田みつひと
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■BankART妻有 2022
参加作家|みかんぐみ、神奈川大学曽我部研究室、丸山純子、松本秋則、村田 真、PHスタジオ、野老朝雄、ヤング荘、原口典之、田中信太郎、開発好明、白井美穂、吉川陽一郎、磯崎道佳、進藤 環、東野哲史、池田拓馬、トラフ、スタジオニブロール、和田みつひと、木村崇人、山下拓也、中原浩大、熊澤桂子、淺井裕介、自転車部/KOSUGE1-16、他
【BankART School】
A:8月4日(木)~8日(月)村田 真ゼミ
むらた・まこと:美術ジャーナリスト、画家。東京造形大学、慶応義塾大学、実践女子大学非常勤講師、BankARTスクール校長も務める。朝日新聞、北海道新聞、ウェブマガジン「アートスケープ」などに執筆。主な著書に『アートのみかた』、編書に『いかに戦争は描かれたか』(どちらもBankART1929)など。
B:8月11日(木)~15日(月)開発好明ゼミ
かいはつ・よしあき:1966年山梨県出身。1993年多摩美術大学大学院修了。1995年4月~96年3月NHK-BS2の『真夜中の王国』内のコーナー『開発くんがゆく』に出演。2004年ヴェネチア・ビエンナーレ第+9回国際建築展日本館「おたく:人格=空間=都市」出品。2016年開発好明個展「中二病展」市原湖畔美術館。デイリリーアートサーカスを企画し2011年から延べ150日間開催した。
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作品番号 | D325 |
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制作年 | 2015 2018 2022 2024 |
時間 | 10:00~17:00(10・11月は16:00まで) |
料金 | ー(期間によっては作品鑑賞パスポートや共通チケットを販売) |
休館 | 祝日を除く火水定休、冬季 |
エリア | 松代 |
集落 | 桐山 |
マップコード | 414003481*8 |
公式サイト | https://bankart1929.com/venue/kiriyama/index.html |
公開期間 | 2024/7/13-11/10(祝日を除く火水定休) |
場所 | 新潟県十日町市桐山86 |
備考 |
マップコード、およびマップ表示は、最寄りの駐車場です。 |